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AKB48に憧れるひとりの女子大生が、1991年“アイドル冬の時代”になぜかタイムスリップ! そこで若き両親の恋仲を取り持つため、大学内でアイドルグループ・AGS16を結成するという“タイムスリップラブコメ”ムービー「リンキング・ラブ」が、10月28日に公開となる。同作で映画初出演にして初主演を務める、AKB48の田野優花に話を聞いた。

【写真を見る】映画のシーンより。田野優花が“推しメン”に選んだ眞嶋優は写真右から2人め、ショートカットの女性

■ 「初めて試写を見たときの記憶がなくて」

――初主演作が間もなく公開になります。スクリーン上の自分は、どう映ってました?

「それが、初めて試写を見たときの記憶があまりなくて…」

――記憶が…!?

「主役を演じる自分を見るのが楽しみではありつつ、一方でちゃんとできているのか、不安な気持ちもあったりして。だから、あまり頭に入ってこなかったんです」

――試写で拝見したところ、ナンセンスな要素もあるコメディで、楽しく見られました!

「ありがとうございます。私のことは置いておいて(笑)、作品としてはすごく面白かったです。なんていうんだろう、“狙いに来ている面白さ”だなとも思ったり」

――あはは、金子修介監督の思惑通りというわけですね。監督からは初顔合わせのときに何か言われましたか?

「『そのままだね!』って。私に内緒で(AKB48)劇場公演を見にいらっしゃったそうなんですよ。普通に関係者席に座って…。聞いてびっくりしました」

――監督は「美青年オタク監督だった」と自称するぐらい、往年のアイドルが好きだったそうで。そのせいもあってか劇中には、実在したアイドルグループ・CoCoとribbonをもじった“ココリボーン”が出てきたりしますよね。

「CoCo、ribbonは世代的に知らなかったんですけど、私、昔の音楽にはかなり興味があって、テレビで“懐かしの音楽特集”とかやってたら絶対見ちゃうほうなんです。もともと両親が音楽好きで、お父さんが経営しているライブハウスへお母さんに連れて行かれたりして。その影響で『なごり雪』はカラオケに行ったら、絶対歌います! 劇中に出てくる音楽の雰囲気も懐かしい感じがして、いいなぁって」

――おお、今回の役どころには適任だったのかも!? では撮影を振り返ってもらって、一番大変だったのは何でしょうか?

「ラップですね(即答)」

――やっぱり! 田野さん演じる美唯がいきなりラップバトルを始めるから、いったいどんな話なんだ!?って混乱しました。

「私も、最初台本を読んだとき『え~っ!!』って思いました(笑)」

――ラップの経験は?

「ないです! でも初めてのことに挑戦することは好きなんですよ。それに、ラップを身につける機会ってそうないじゃないですか? だからいいチャンスだなとも思いました」

――どのように練習をしました?

「ラッパーの方が歌ったサンプルを頂いて、それを聞いて自分で歌ってみる…の繰り返しでした。ラップの歌詞ってなかなか頭に入ってこなくて。それにリズムが決まってるから、歌っていても急かされているような気分になって。『次なんだっけ? 次なんだっけ?』みたいに」

――じゃあラップバトルと比べたら、AGS16として歌うシーンは比較的楽だったんじゃないですか?

「そうかもしれないですね(笑)。全部AKB48の曲で、公演やライブでやったことある曲ですし」

■ 「ASG16の“推しメン”は…」

――映画の中では、AKB48の楽曲から金子監督がセレクトされた「制服が邪魔をする」「Everyday、カチューシャ」「フライングゲット」「恋するフォーチュンクッキー」の4曲を、AGS16が歌って踊ります。見事に“完コピ”してますよね。

「私がAKB48に入ってすぐに憶えたシングル曲が『Everyday、カチューシャ』でした。小さいころからダンスをやっていたとはいえ、それでもかなり難しいなと思ったんですよ。とにかく、振りが細かくて。そんな曲を、ダンス未経験の子もいる中でちゃんと踊れたのはすごいなって思いました」

――AGS16を演じる出演者は、クランクイン前に1カ月のダンスレッスンを重ねたと聞きました。

「私は途中から参加したんですよ。入ったときには、みんなすごく上手に踊っていて…」

――途中からの現場入り。コミュニケーションを取るのが、一番大変なパターンですね。

「そうなんですよ! 転校生の気分で。みんなすでに仲良くなってるから『ヤバイな~』と(苦笑)。でも、たくさん話し掛けてきてもらえて、ありがたかったです。中でも、古橋舞悠ちゃん(※女子サッカー部員でAGS16に参加する中平カヨ子役)は性格が私と似てるせいもあって、一気に打ち解けましたね」

――ちなみに、そのASG16で田野さんの“推しメン”をひとり選ぶとしたら?

「う~ん…眞嶋優ちゃん(※女子サッカー部部長でASG16に参加した林田サチ江役)! 理由は、顔が好き(笑)!! ショートカットでかわいいですよね~。性格もフワフワしてて、いいんですよ。でも作品の中ではキリッとしていて、目立ってますよね。そのギャップも良くて」

――眞嶋さんの登場シーンにも注目ということで。さて最後に、あらためて作品全体の見どころを教えてください。

「公開が近づいてきて、皆さんにどう受け止められるかと思って、だんだん緊張してきてるんですけど…。笑える部分も多くありつつ、美唯のセリフでは考えさせられるところもあったりして。展開も早いですし、ずっと目が離せない作品になっていると思います。個人的には終盤、自転車を全力で漕いでいるシーンがすごく好きで、思い入れがあります。どういうストーリーでそうなるかは、劇場でぜひ確認してみてください」

[Profile]田野優花●たの・ゆうか=1997年3月7日生まれ。東京都出身。O型。身長150cm。2011年にオーディションに合格し、AKB48の12期研究生に。翌年チーム4に昇格し、現在はチームKのメンバーとして活動する。2014年に舞台「トロイメライにさよなら」で主演。また2015年には宮本亜門演出のミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」で主人公・ドロシー役を演じる。今秋上演のオリジナルミュージカル「THE CIRCUS!」にも出演

[Staff]撮影=大川晋児 スタイリスト=西留由起子 ヘア&メーク=清田恵子
(この記事はエンタメ総合(ザテレビジョン)から引用させて頂きました)